日中漢語副詞的比較

时间:2022-09-30 11:18:13

一、 はじめに

汉语副词は中国语においても主観的表现の成分を持つことがあるのだが、ここで话题とするのは、もともと中国语にはない(なかった)、日本语において、新たに出来た主観的表现の成分というものである。

まずこれらの汉语副词の中国语における意味と日本语における意味を考察し、両者を対照した上で、主観的表现を有する日本语の意味项目を取りだし、考察の出発点とする。多数の例でこの现象の倾向を示すとともに、个々の事例に基づき、その発生の个别的原因と共通の原因を探る。

个々の副词の语志的考察?分析は、主観的表现の発生原因の解明には极めて有益であるが、语志の研究そのものが未だ全面的なものでなく、参考に値する先行研究が不足している现状では、当面では语志的探究を避けることにする。语义间の関系?类义语间の役割分担?文中各要素(主に主语?述语?対象语と副词の间)の结びつき?文构造(特に呼応形式)など主観的表现に関わる诸要素を中心として考察する。

二、分析

1、?一々(いちいち)?

Ⅰ、中国语における意味:

A、逐一に,一つ一つに,一つずつ;

(1) a.この子は3歳で、もういろいろな果物の名称を一つ一つ呼べる。

b. 授业前先生は一人ずつ生徒の名前を呼んだ。

c.授业前一人ずつ名前を呼ばなくてもいい。

B、全部,すべて,悉く;

(2) 会场で展示されたテレビはみな画质が美しかった。

Ⅱ、日本语における意味:

A、逐一に,一つ一つに,ひとつずつ;

(3)纸面の制限で、ここで一々条列しなく、まとめて説明する。

B、全部,すべて,悉く;

(4)あなたのご意见一々ごもっともです。

C、全体にかかわって、一つ漏らさず扱うことを表す。よく、ことこまかに、うるさいな どマイナスの评価を込める。

(5)a. 一々仆らの名前を呼ばなくてもいいよ。

b. 一々人の悪口言うな。

c. お前一々うるさいなあ。

意味(3)の?一々?は常に「细かく扱う必要がない或いは?细かく扱われたくない?と思われる事柄と共起して、それが意味する过度の丁宁さ?细かさと主语?述语?対象语などが描く事柄?事象?场面との不调和からマイナスの主観表现が来たのであろう。

?一々?のいやな主観评価は、?一々?と类义语?一つ一つ?の意味用法における役割分担と话者の事柄に対する心理态度によるものであると考えられる。

2、 「始终(しじゅう)

Ⅰ、中国语における意味:

A、行为や状态が初めから终わりまで変わらず続くことを表す。ずっと、终始。

(6)今日一日中ずっと大雨が降り続いてる。

B、物事の结局のことを表す。普通否定と结びつく。ついに、结局。

(7)あの无くした本はついに见つからなかった。

Ⅱ、日本语における意味:

A、行为や状态が変わらず続くことを表す。ずっと。现在あまり使わない。

(8) あの仱萌·椁欷骏啸工芜転手は始终落ち着いていた。

B、动作や行为が絶え间なく频繁に行われる様子。ほとんどの场合、おかしい或いは不気味な主観评価が含まれる。

(9) 太郎は始终笑う。

日本语と中国语は意味Aで一致するが、意味Bは违う。

〔类义语対照:始终――しょっちゅう〕

?しょっちゅう?と?始终?は、同じく?频繁?の意を表すが、?しょっちゅう?は行为?动作の间に絶え间があるように感じる、?始终?は絶え间が感じられない。

(10)a. 父はしょっちゅう钓りに行く。

b. 父は始终钓りに行く。

(11)a. 次郎はしょっちゅう时计を见る。

b. 次郎は始终时计を见る。

(12) a. 三郎はしょっちゅう?きれいだね?と直美をほめる。

b. 三郎は始终?きれいだね?と直美をほめる。

[同じ行为?动作でも、「しょっちゅうは正常、?始终?は変。たとえいいことでも、频繁にありすぎると、嫌がられるようになる。类义语の役割分担および语の意味(频度)に対する心理によるものである。]

3、 「大体(だいたい)

Ⅰ、中国语における意味:

A、物事の主要で基本的な方面から、全体の様子をまとめて判断?把握することを表す。おおかた。おおよそ。ほとんど。たいてい。

(13)仆の论文は大体出来上がっている。

Ⅱ、日本语における意味:

A、细かい点を切り舍てて、物事の主要な面からその全体をまとめて判断?把握することを表す。おおよそ。ほとんど。大抵。

(14) 新闻の记事を読んで、事件の様子は大体分かった。

B、端数を切り舍てて、まとまった整数を数えることを表す。大约。约。

(15) あの桥の长さは大体100メートルぐらい。

C、根源に逆上って、问题を掘り下げる、或は断定的に物事を决め付けたり、相手を非难

したりする気持ちで用いる用法。マイナスのことについて议论する场合に使われる。

(16)a.大体人间は多かれ少なかれ动物性を持っているものだ。

b.今回の争い、大体は君の责任だ。

c.みんな朝起き起きられるのに、君だけ起きられないなんて。大体君は怠け

者だ。

日本语の3つの意味は、全体像を基本的に把握した上で発した判断という点で中国语の意味と合致する。日本语の意味cには「断定的に议论しようとする态度と「相手をせめる気持ちという二つの主観表现がありうる。

前者は字面原义からきたものである。総体の角度から物事の状况?数量などに対する総括という日中共通の基本的意味用法から、物事の原因?本质など复雑な事态をまとめて、総体的に把握?判断するまで引いて出来たと考えられる。细かい所は行ってないものの、総体的な模様を把握しているから、かなり自信を持って言えると确信して、自分がまとまった结论を导き出すという気持ちを表したのである。

後者は前者に由来する。相手のこと(特にマイナスの面)を断定すると、せめる言叶が出なくてもせめる感じが出てくる。[大体]に「せめるという新しい主観表现の成分が现れる原因は、「相手と「マイナスのことという二つの付加条件(言语环境)にあるのである。

4、 「到底(とうてい)

Ⅰ、中国语における意味:

A、物事の结果?结局のことを表す。结局。案の定。やはり。やっと。

(17)3ヶ月も待って、やっとまとまった大雨が降り出した。

B、疑问文に用いて、明确な结果若しくは答えを追究?追问を表す。一体全体。一体。

(18)今日一体何人のお客さんがくるの。

C、现状强调を表す。さすがに。やはり。なんといっても。

(19)子供はやっぱり子供だ、泣いてからまた游びに行った。

Ⅱ、日本语における意味:

A、(下に打ち消しや否定の表现を伴って)どうやってみても。どうしても。所诠。

(20) 君にマラソンなんて、到底无理だ。

现代日本语の「到底はもっぱら否定の场合に用いられ、否定のムードを强める作用を働くのに対して、中国语の“到底”は肯定?否定?疑问の场合ともに使える、场によって、ムードを强める働きをする。

同じく否定文で?同じ事柄に使われる场合を考察してみると、日本语の「到底と中国语の“到底”は「结局不可能という意味では共通する

が、日本语の「到底は「どうやって见ても不可能だという感叹のニュアンスがある。それに対して、中国语の“到底”はやや冷静な判断で、感叹など强い主観的な感じがない。例えば、同じくマラソンの例、

(21) お前はマラソンなんてやっぱりだめだ。

日本语の「到底と中国语の“到底”は「结局?「最终という字面原义で共通するが、日本语の「到底の意味は「可能性を否定するまで収缩しているため、両者は可能性を否定する场合しか接点がない。

「到底に感叹のニュアンスは否定的呼応形式により顕在化される。意味の変化と文构造(つまり呼応形式)条件の规定はその主観的表现要素の形成の要因であると考えられる。

三、 まとめ

以上几つかの例で、日中汉语副词(特に主観的表现)の区别を简単に分析した。

主観的表现と言う特徴はまず和语の副词に现れる。例えば?まったく?の否定的な意味合い、「なかなかの感叹的ニュアンス、「せめての一点张りのような固执するニュアンス、「せっかくの大事さを重んずるニュアンスなどなど。

日本语における汉语副词の主観的表现の出现は、个々の语の个别的な要因のほか、日本语、特に口语の感覚的な性质に原因があると考えられる。日本语の文语と口语は全く违う特徴を示している。文语は理性的、分析的或いは抽象的なもので、その语汇は汉语を主とする。それと対照的に、口语は感覚的或いは具象的なもので、その语汇は和语を主とする。両文体の相违は実际、中国语と日本语の相违を反映していると考えられる。

汉语副词は导入された後の长い间、知识人の文章语(书き言叶)として使われてきた。それから徐々に庶民の日常言语生活に浸透していって、口语の中に吸収されたのである。その书き言叶から话し言叶へ変化する过程では、もともと理性的、分析的で、表意文字の汉语副词は、口语の感覚的环境の中に适応し、その表意性文字の性格が薄れ、表音性文字へ変わりつつあり、现在に至っては、多くの场合、それは汉语とは意识されない、汉字ではなく、仮名で书くようになった。そういった中で、汉语副词の共起成分も変わり、意味も少しずつずれていった。そして、新しい意味の生成や类义语との意味用法における役割分担、および人々の认知态度などさまざまな个别的な原因によって、主観的表现が付与され、主観的表现の新しい仱晡铯趣筏啤⒏幸棂预烁护嗳毡菊Zの中に溶け込んだのではないかと考えられる。

参考文献

工藤浩 『研究报告集-3?国立国语研究所报告七一 秀英出版

川端善明 渡辺実编『副用语の研究 明治书院

前田富祺 「汉语副词の変迁 和泉书院

市川孝 『岩波讲座 日本语6?文法I 岩波书店

金田一京助等 『新明解国语辞典第五版 世界図书出版

飞田良文?浅田秀子 『现代副词用法辞典 东京堂出版

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